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平均寿命世界一!でも…「最後の10年間」が健康ではないという真実

・日本人の寿命と健康寿命の間には10年の差がある
・医療制度の変化により自己負担額の増加が見込まれる
・乖離を小さくるためにも予防の意識を!

先日、日本人の平均寿命が40年連続で世界一になったというニュースが発表されましたね 。男性が81.09歳、女性は87.14歳と、まさに世界に誇る長寿大国です [^1]。

しかし、この「長生き」の内実を、私たちは本当に知っているのでしょうか?

見過ごされている「平均寿命」と「健康寿命」の大きな差

実は、ただ長く生きられることと、「健康な状態で」生きられる期間はイコールではありません。

ここで重要になるのが**「健康寿命」**という考え方です。 健康寿命とは、病気やケガなどで日常生活に支障がなく、自立して生活できる期間のことを指します[^2] 。

下のグラフが日本の平均寿命と健康寿命の推移になります[^3]。

  • 平均寿命(青い線): 男性 81.05歳、女性 87.09歳 (令和4年)
  • 健康寿命(赤い線): 男性 72.57歳、女性 75.45歳 (令和4年)

お気づきでしょうか? 平均寿命と健康寿命の間には、

男性で約8.5年、女性に至っては約11.6年ものギャップがあるのです

これはつまり、亡くなるまでの最後の約10年間、多くの人が体の痛みや介護など、何かしらの不自由を抱えながら生活しているという現実を示しています 。そして、この差は過去20年間、減少傾向ですがほとんど変わっていません 。

「不健康な期間」の長さ

「約10年が不健康な期間だ」と、少し不安を煽るような書き方をしてしまいましたね。 実は、この平均寿命と健康寿命の差、世界の先進国と比べてみると、日本は小さい方なのです[^4]。

この差の小ささは、まさに世界に誇る日本の手厚い医療制度によるものが大きいと言えるでしょう。福祉国家と呼ばれる日本では、誰もが原則3割負担で、高度な医療を受けられますからね。

しかし、その制度が続くとは限りません。ご存知の通り、社会保障制度の見直しが議論されており、将来的に医療費の自己負担割合が大きくなることも予想されます。(実際に後期高齢者の医療負担は見直され始めてます。)

そして何より大切なのは、いくら他国との差が小さいからといって、私たちの人生の最後に「約10年間、不自由な可能性がある」という事実は変わらない、ということです。問題の本質は、比較ではなく、この「10年」という時間の絶対的な長さにあるのです。

人生で一番若いのは「今」。未来の自分のためにできること

この記事を読んでくださっているあなたも、日々の仕事や生活の中で、体に小さな痛みや違和感を覚えることがあるかもしれません。

「まだ大丈夫」「年のせいだろう」

そう見過ごしてしまうのは簡単です。しかし、

そのサインこそ、あなたの体が送る未来への警告です

自分の健康は、国や医療に頼りきるのではなく、自分で守り育てる時代になっています。

よく言われることですが、

人生で一番若いのは、紛れもなく「今、この瞬間」です

将来、後悔しないためにも、今のうちから自分の体にしっかりと向き合い、ケアしてあげましょう。それが、未来の自分への最高の投資になるはずです

参考
[^1]令和6年簡易生命表の概況|厚生労働省
[^2]Healthy life expectancy (HALE) at birth
[^3]健康日本21アクション支援システム Webサイト
[^4]Life expectancy, 2021

体の悩みがあればこちらに相談してください! 
reha.de.111@gmail.com

長谷川

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