皆さん、こんにちは!
突然の腰の痛み、そして重だるさ…。長時間同じ姿勢でいたり、急に重いものを持ち上げたりしたときに感じるその痛みは、もしかすると筋筋膜性腰痛かもしれません。腰痛の多くを占めるこのタイプは、姿勢や生活習慣と深く関わっています。今回は、最新の研究に基づいた知見を交えながら、筋筋膜性腰痛の原因からセルフチェック、そして効果的な予防法やストレッチまで、分かりやすく解説していきます!

筋筋膜性腰痛ってなに?
筋筋膜性腰痛は、筋肉やそれを包む膜(筋膜)が過度なストレスや緊張によって炎症を起こし、痛みを引き起こすものです。疲労の蓄積、長時間の不良姿勢、急な運動などが主な原因となります。
こんな症状に心当たりはありませんか?
- 特定の動作(体をひねる、かがむなど)で痛みが走る
- 腰の筋肉が硬く、張っている感じがする
- 押すと痛む「トリガーポイント(圧痛点)」がある
- 動かし始めに痛むが、動いているうちに少し楽になる
- 朝起きた時に腰が重く、硬い感じがする
これらの症状は、筋肉や筋膜が原因となっている可能性が高いです。
自宅でできるセルフチェック:論文に基づいた解説
以下に紹介するテストは、医療現場でも用いられる評価方法を簡単にしたものです。あくまで目安として参考にしてください。正確な診断は必ず専門医に相談しましょう。
- 触診によるトリガーポイントの確認 腰の筋肉(特に脊柱起立筋)を指で軽く押してみてください。特定の場所に鋭い痛みを感じる部分があれば、それがトリガーポイント(発痛点)かもしれません。
- ケンプテスト(Kemp’s test) 立った状態で、体を後ろに反らしながら、左右どちらかにひねります。

- チェックポイント:
- 特定の方向にひねったときに、腰の片側に痛みが誘発されますか?痛みが腰の筋肉に限定されていますか?
- チェックポイント:
予防法と改善のためのストレッチ・運動
筋筋膜性腰痛の改善には、原因となる筋肉の緊張を和らげ、柔軟性を高めることが不可欠です。
効果的なストレッチ
- 腰方形筋のストレッチ 腰方形筋は、骨盤と肋骨をつなぐ深部の筋肉で、腰痛の原因となりやすい部分です。
- 方法: 椅子に座り、片手を頭の上に上げて、ゆっくりと体を真横に倒します。脇腹から腰にかけて伸びるのを感じながら20〜30秒キープします。左右交互に行いましょう。
- 猫と牛のポーズ(キャット&カウ) 背骨の柔軟性を高め、腰回りの筋肉をほぐすのに効果的です。
- 方法: 四つん這いになり、息を吐きながら背中を丸め、おへそをのぞき込みます(猫のポーズ)。次に、息を吸いながらゆっくりと背中を反らし、顔を上げます(牛のポーズ)。この動きを呼吸に合わせて数回繰り返します。

予防のための運動
- 体幹トレーニング: 安定した体幹は、腰への負担を減らします。プランク(Plank)は、腹筋だけでなく、腰周りの筋肉も効率的に鍛えることができます。
*腰が反らないように注意しましょう。 - ウォーキング: 適度な有酸素運動は、血行を促進し、筋肉の柔軟性を保つのに役立ちます。2023年の研究では、低強度の有酸素運動が慢性的な腰痛の痛みを軽減し、機能回復を促すことが示されています。
筋膜リリースと最新の知見
筋膜の硬さが痛みの原因となっている場合、筋膜リリースが有効です。フォームローラーやテニスボールなどを使って、腰やその周辺(お尻、太ももの裏など)の筋肉を優しくほぐすことで、筋膜の滑走性を改善し、痛みを和らげることができます。
- 2021年の論文では、筋膜リリースの効果について、筋硬度の低下や血行促進が報告されています。しかし、無理に行うと逆効果になることもあるため、専門家のアドバイスを受けながら行うことが推奨されています。
腰痛は、日々の生活習慣が大きく影響します。ストレッチや運動を習慣化し、自分の体と向き合うことが、痛みのない快適な毎日を送るための鍵となります。
参考文献
- Miyamoto, M., et al. (2023). Effects of Low-Intensity Aerobic Exercise on Chronic Low Back Pain: A Systematic Review and Meta-Analysis.
- Ajimsha, M. S., et al. (2021). Immediate effects of myofascial release technique on pain, range of motion, and physical function in patients with mechanical low back pain.
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reha.de.111@gmail.com
岡永

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